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sleep like a log

新聞のコラムや社説をながめてみる

国連特別報告者

 気が狂いそうなほど眠い。

 

 謀罪の構成要件を取り込み「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案を巡り、衆院通過を前に国連特別報告者が政府に書簡を送り「深刻な欠陥のある法案をこれだけ拙速に押し通すことは絶対に正当化できない」と強く批判した。……

 最初の書簡は18日付で安倍晋三首相宛てだった。法案にある「計画」や「準備行為」のあいまいさなどの「欠陥」を指摘した。政府が外務省を通じ抗議すると、今度は「法案の欠陥に一つも向き合っていない」「法案やその他の法律のどこに、プライバシー権の保護と救済が含まれているか示してほしい」とする22日付の書簡が送られてきた。

 犯罪が実行され被害が生じる前の計画段階で罰するには、プライバシーに踏み込み「内心」を探ることが必要になる。適用対象の「組織的犯罪集団」の誰かが自首したり、周辺関係者が通報したりすることもあるかもしれないが、多くの場合は監視により捜査の端緒をつかむことになろう。……

 出所:「共謀罪」書簡|佐賀新聞LiVE(2017年5月26日)

 

  河原町あたりを歩いていると、横断幕を広げて歩く集団を見かけることがある。「9条守れ」というコールに、先日は「ラインの監視 絶対反対」というのが加わっていた。監視といって、どの程度監視されるものなのかは分からない。疑いのある人物を人の目で見るのか、それとも電子的に世の中のありとあらゆるデータの中から不穏な言葉のやりとりを拾い上げるのか。

 拙速と思われる法案成立の動きには、2020年の東京五輪に向けたテロ対策という名分があるだろう。安全というものにも種類があるのかもしれない。憲法や法というのは、そこでバランスをはかりながら成立されるべきものだと思うが、少なくとも国民ではなく権力を抑制するものであってほしい。

 私たちは、当然、権力による監視をなんとなくいやだなと思うけれど、何かあれば「警察はなにやってるんだ」なんて毒づくし、「政府の対応が遅い」とも批判する。おそらく日本でちょっとしたテロがあろうものなら、この法案成立の追い風になる。実はそれがちょっと怖い。

 

 

されどトイレ

レビドラマ『離婚弁護士』で主演の天海祐希さんがセクハラされた女性の職場に乗り込む場面。トイレが男女共用であることに、セクハラ問題に鈍感な会社の体質を暗示させる。
トランプ米政権が、自己認識に基づく性別でトイレを使用させるように求めたオバマ前政権の通達を撤回した。背景に、性的少数者に配慮してトイレの男女別は廃止すべきだとの主張の急速な台頭がある。当然、なぜ区別をなくすのか分からないという人たちがいる。……

出典:伊勢新聞(2017.3.1)

 たかがトイレ、されどトイレ(……いや、たかが、ということはないか)。なんて微妙で難しい問題でしょうか。オバマ氏の考え方も、トランプ氏の考え方も理解できる。

 わが社のトイレは男女共用ですが、公共施設のようなものではなく、自宅にあるようなトイレなので、バッティングしたりはしません。さすがに個室の扉の向こうに男性がいたら、出るものも出なくなりそう。でも、女性専用のトイレであれば、なにか汚れや忘れ物があったとしても暗黙のうちにカバーし合えるけれど、同じトイレを男性も使用するので、自分が用を足した後は、矯めつ眇めつ眺めて、なんの落ち度もないか、しつこくチェックしてしまいます。たぶん、あいつトイレ長いなって思われてる。

 しかし、男女ではっきり住み分けされることが、必ずしも居心地のいいものでないこともまた、事実であると思います。体の性と性自認が一致していない場合、心の性と異なるトイレを使うことは苦痛だろうし、かといって、心の性と同じトイレを使うこともまた、苦痛でしょう。トランスジェンダーだと公言しているようなもの。それ自体は何も恥じることではありませんが、セクシャリティをどれほどオープンにし、あるいは閉ざしておくかなんて、きわめてプライベートで、かたく尊重されてしかるべき問題なのだから。