読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

sleep like a log

新聞のコラムや社説をながめてみる

介護殺人と、同情

庫県加東市で、長らく介護していた妻を殺害し、殺人罪に問われた82歳の夫の裁判員裁判神戸地裁姫路支部は今月、「同情に値する」として、執行猶予判決を言い渡した。……

 「同情」だけで、介護者の心が安らぐことはない。……兵庫の事件の場合、夫は、認知症の症状があり統合失調症も患い、徘徊を繰り返す妻を数十年間介護してきた。疲弊し体調不安を抱え、同居家族も協力的ではなく、追い詰められた末の悲劇だった。……夫や家族が市に事件直前まで30回以上相談していたが、悲劇を防げなかった。

*出典:岩手日報・論説「介護殺人 同情超え各地で一歩を」(2016.10.19)

 

 介護は、いじめや過労死問題のように非難や処置の対象となる加害者や経営者などの存在がない分、同情でおわってしまう惧れが大きいように思います。誰もが親や配偶者の介護に直面する可能性の高いこの高齢社会で、それに則した社会システムが作られていない。だからこそ、「30回以上相談」していても、対応できる制度がないから市ではどうしようもなかったのかもしれません。