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新聞のコラムや社説をながめてみる

再生医療安全性確保法違反

 三つ前の投稿で臍帯血(さいたいけつ)バンクについての記事を挙げたばかりだが、無届けでおこなわれた提供が摘発されたとして、紙面上で話題になっている。

 帯血による再生医療を無届けで行ったとして、愛媛など4府県警の合同捜査本部が販売業者や医師ら6人を再生医療安全性確保法違反の疑いで逮捕した。……
 へその緒や胎盤にある臍帯血は血液細胞のもとになる幹細胞を多く含み、白血病などの治療に使われてきた。……一方で、老化防止や美容効果をうたい、高額な自由診療を無届けで行う医療施設がある。治療の手だてがなくなった末期がん患者らが、わらにもすがる思いで、高い費用を払って臍帯血の移植を受けることも少なくない。他人の臍帯血を体内に入れることは、免疫拒絶反応や感染症の危険を伴い、命にも関わる。美容や老化防止の効果に根拠はなく、がん治療についても有効性はまだ検証されていない。

出所:社説 臍帯血摘発 野放しの実態、解明を | 信濃毎日新聞[信毎web](2017.8.29)

 

 こうした問題が起こると、臍帯血治療そのものに不安があるような印象を与えてしまうが、そうではなく、問題はそれが血液疾患以外の治療に利用されてしまうことである。必要としている人に対し、有効・適切・安全な方法で提供されなければならないものだ。

 べつの記事によると、患者7人に1回300万~400万円で臍帯血が投与されていたという*1。いちるの望みにかけたいというがん患者からだまし取るような行為だ。がんに関して有効性が検証されていないだけでなく、細胞を人体に取り入れることは危険をともなう。そのため、臍帯血の投与は厚生省に届け出る義務がある。詐欺という一面以上に、安全性の面から非常に悪質だと感じる。 

 

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