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誰かの靴を履いてみる

 国在住のライター・ブレイディみかこさんの息子さんが通う公立学校で、期末試験にこんな問題が出た。「エンパシーとは何か」。息子さんの答えは「自分で誰かの靴を履いてみること」。他人の立場に立ってみるという意味がある英語の定型表現という。

 「エンパシー」を日本語に訳すと、「共感」「感情移入」などになる。みかこさんは「誰かの靴を履いてみるというのはすこぶる的確な表現」と評し、息子さんには「いい質問だね。いま、英国に住んでいる人たちにとって、いや世界中の人たちにとって、それは切実な問題になってきていると思うから」とも話した(新潮社「波」5月号)。……

 出典:共感:どうしん電子版(北海道新聞)(2018.5.21)

 英語では “stand in someone's shoes” とか “put oneself in someone's shoes” と表現するようですね。私は自分の足に合う靴を探すのすら大変ですが、相手の思考を理解することは難しくても、自分と相手の立場・考え方が違うと想像することは、そんなに難しいことではないはず。そう考えると、相手の靴をはくというのは、感覚的には、共感よりも手前の段階のような気もします。相手の靴はそもそも相手に合わせた靴なんだから、それを履いたところで、自分と相手の違いを実感することはあっても、共感することはむしろ難しいはず。これを共感とか感情移入と考えるのは、なんだか不思議な表現ですね…。相手の靴を履いて、足もその靴に合わせた気になって考えてみる、ということなのかな。